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春日井たたら研究会の概要説明

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平成16年2月、春日井市西山町の丘陵で古代製鉄炉が発見されました。この土地は近世には金屋浦と呼ばれ、下原村の絵図にも描かれている場所で、金糞即ち鉄滓が地表に散乱している場所でもありました。製鉄炉は炉床部2.7m・幅1m、排滓溝は炉の両側に長軸2.7m・短軸1.7m及び長軸3.5m・短軸2.8mで、遺構全体は10m弱あり、古代製鉄炉としては極めて大型の部類に属します。炉の形態は近江の製鉄炉に近似し、稼働期は恐らく7世紀末から8世紀初頭と思われます。さらに、東海地方で唯一現存する古代製鉄の遺構であることに加え、炉床部の石組がこの様に完全な形で残っている例は殆どなく、全国的にみても極めて貴重な遺跡といえます。
たたらとは踏鞴のことで、フイゴを踏む行為がやがて製鉄を意味する様になりました。西山製鉄遺跡では20cmm間隔でフイゴが使用されています。フイゴを用いることで還元の為に必要な高温と、不純物を分離させる鉄滓を作る為の高温が維持されました。
鉄は権力の基盤であり、古代史を考える上でも、製鉄の問題は重要なファクターとなります。然しながら、全国的にみても極めて貴重な西山製鉄遺跡の存在を、多くの市民は知らないのが現状です。この為、西山製鉄遺跡で行われた古代製鉄の在り方について学び、市民にその歴史的な意義を伝えるべく有志5人で、春日井たたら研究会を立ち上げました。以来20年近くになります。現在の会員数は令和2年度末で25名です。定例会として鉄についての勉強会を年に6回行っています。また製鉄に関わる各地の遺跡について巡検を行っています。そして毎年、10月末の土曜日には、味美二子山公園でのハニワ祭で古代製鉄の方法で製鉄実験を行っています。
春日井市は大きな古代の遺産を持っています。古代史に関心のある方、鉄に関心のある方、春日井市の歴史文化に関心ある方、是非会の活動に参加して下さい。

文責 小木曽
2019,06,22

連絡先

春日井たたら研究会 代表幹事
小木曽 真秋

487-0013 愛知県春日井市高蔵寺町6-7-4   
TEL・FAX 0568-52-8234 
携帯TEL 09051149835
Email ogiso_m@ma.ccnw.ne.jp

TEL 090-5114-9835

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